わいわいサロン

yysalon 01野生動物リハビリテーター同士の交流の場、学びあいの場として、2011年2月からわいわいサロンがスタートしました。各地で活躍するリハビリテーターのタイムリーな話題を中心に、隔月一回のペースで開かれています。

勉強会といっても、四角囲みのテーブルでお互いに向き合い、堅苦しいことは抜きにして皆が気軽に話し合っています。

今までに話し合われたテーマをいくつかご紹介します。

  • AJWCEF野生動物保護トレーニングコース(初級)報告
  • 疥癬タヌキの保護から学んだこと
  • これであなたも上級リハビリテーター!~知っておきたい鳥の体~
  • スマトラオランウータンを救え!~野生動物リハビリテーションの最前線~
  • ニホンモモンガの追跡~2年間の記録~
  • ツシマヤマネコって何?~動物園を通してみる野生動物の保護~
  • トビの生態と最近目立つ被害とその防ぎ方、及びそれに伴う今後の活動
  • 青葉区周辺のタヌキの出没状況や生態について
  • オーストラリアの自然、及び野生動物
  • 身近な野鳥についてもっと知ろう 復習編
  • こんな時どうするの?:市民からの質問Q&A集について
  • 小笠原レポート

このように、リハビリテーターが普段活動していることの報告や、今後の活動へのアイデア提案、質問、疑問など持ちあい、和気あいあいと毎回交流しています。リハビリテーターの中には、獣医や獣医系大学の学生もいることから、ご自身の体験や研究に関する話題もテーマになりました。

これらサロンで私が学んだことはいくつかありますが、印象に残った主なものを挙げます。

  • 鳥は飛ぶために体のありとあらゆる部分を軽量化していること
  • 餌の消化が速く、高い体温を維持するために飢えや渇きに弱いこと
  • 野生動物の生息地を守る地域社会づくりには地域住民との連携が不可欠なこと
  • 野生動物との共存のため地域住民の理解を得るためには、地域の人々の暮らしを経済的、精神的に豊かにしていく地道な努力が必要であること
  • 宅地開発による木々(自然林)など緑地の減少により、生息地が宅地と道路で分断され、そこを往来するタヌキのロードキルが発生しやすいこと
  • 私たちの普及啓発活動として、昔と今、そして未来へと、自然の移り変わりの現実と自然環境の保全の重要さについて広く一般市民に周知していく必要性があること

専門的な話題から自宅周辺を散歩中に遭遇したちょっとした事件など、同じ仲間からの野生動物に関する話題から毎回目が離せません。
 
文章:リハビリテーター5期・山岸