どのような方が野生動物リハビリテーターになっているのでしょうか?

現在、活動中の方々を紹介します。

1.リハビリテーターAさんの場合(主婦・40代女性)

私は普通の主婦です。実は野生動物については何の知識もなかったので、養成講習会の内容も理解できるか不安でした。でも、週1回ペースの講習会で復習する時間とテキストもあるため、しっかり学ぶことができ、私でもリハビリテーターになれました。傷ついた野生動物のために何かしてあげたいという気持ちさえあれば、だれでもなれると思います。もちろん、私みたいな素人に何ができるのかという葛藤はありましたが、動物園での活動を重ねることで自信が持てるようになりました。今では、動物園での救護経験を活かして、傷ついた野生動物からの“声”を子どもたちに届け、どのようにすれば野生動物が傷つかなくてすむのか、一緒に考える環境教育に力を入れています。

2.リハビリテーターBさんの場合(定年退職者・60代男性)

長年勤めていた商社を退職し、ようやく営業という仕事から解放され、第2の人生をどのように過ごそうかと何か適当なボランティア活動はないかと探していたところ、リハビリテーターの記事を見つけおもしろそうだと思い応募しました。もともと自然が好きでアウトドア派なので、釣りもよくやりました。ある時、多摩川の河川敷で釣り針が絡まったユリカモメを目の当たりにした時は、さすがに心が痛みました。今は釣り人に釣り針や釣り糸が野鳥に絡まってしまう現状をまず知ってもらい、絡まり事故の防止につながればという思いから、河川敷での釣り人への声掛けや釣り針釣り糸拾いのパトロールを日課にして楽しんでいます。自分の趣味のアウトドアと営業で培った会話の特技がこんな形で活かされて最高です。

3.リハビリテーターCさんの場合(一般事務会社員・30代女性)

私は子どものころ、動物が好きで獣医さんになりたいとあこがれていました。でも、その夢はかなうことはできず、今は普通の会社で事務をしています。平日は生活のために働かないといけませんが、休日くらいは自分の好きなことをやりたいと思い、リハビリテーターになりました。会社の休みの日に動物園でケガした野生動物たちの世話をしていると、「早く元気になってね」という気持ちが、いつの間にか逆に私が元気をもらい、自分でも不思議なくらい「明日からの1週間もがんばろう」という気持ちになるのです。たとえボランティアであっても、社会人になってから野生動物に関われるとは思ってもいなかったので、子どものころの夢を少しかなえている自分が今ここにいる!、という感じで本当にうれしいです。

4.リハビリテーターDさんの場合(動物看護士・20代女性)

私は動物病院で働く動物看護士です。毎年春先になると「野鳥のヒナが落ちていた」といった問い合わせや持ち込みがあります。そんなとき適切なアドバイスや処置ができるのもリハビリテーター養成講習会を受講したからです。ペットに関することなら学校でも習いましたし、職場の先輩にも聞けますが、野鳥の救護法は教えてもらえるところはほとんどないので、とても役に立っています。ヒナを持ってきた方から「ペットだけでなく動物のことなら何でも知っているのね」と感心され、院長からも重宝がられます。なので、動物看護士にはお勧めの資格だと思います。私は職業がら土日出勤することもあり、他のリハビリテーターたちと一緒に活動することはほとんどありませんが、動物看護士としてのリハビリテーター活動も大事だと思っています。

5.リハビリテーターEさんの場合(学生・10代男性)

ぼくは、絶滅しそうな野生動物を守りたくて、今専門学校に通っています。アフリカの大自然か南米のジャングルに行って仕事をしたいと思っていたら、日本で、しかもこんな身近な場所で命を失っている野生動物がいることを知って、居ても立っても居られずに、リハビリテーター養成講習会を受講しました。今は傷ついた野生動物の世話や野生復帰訓練のやり方について、学校では学べないようなことを動物園で教えてもらって実践しています。ぼくは、この野生動物リハビリテーターの技能をもっともっと身につけたいと思っています。そして、将来やはりアフリカの大自然か南米のジャングルに行って、絶滅しそうな野生動物を守るための仕事に就きたいと考えています。